樹齢120年超の大木を伐採 その前に区民が供養祭 「100年以上お疲れさま」


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「大浦アサギ庭のガジマル」と供養祭に参加した区民ら=4日、名護市大浦

 【名護】樹齢120年以上になる名護市大浦の「大浦アサギ庭のガジマル」が伐採されるのを前に、感謝を示そうと供養祭が4日、同区の大浦アサギ庭(公民館前広場)で開かれた。区民や区出身者らが集まり、焼香をしてガジュマルをしのび、感謝した。

 区はガジュマルがここ数年「ミナミネグサレ病」にかかり、倒壊の危険が出てきたとして伐採を決めた。伐採は1月中に行う予定だ。ガジュマルは2006年に市指定文化財(天然記念物)に指定。ガジュマルのある広場ではエイサーや村踊りなど集落の行事が催される場となってきた。

 供養祭ではガジュマルが病気になる前の状態を写した写真や、子どもたちの描いた絵なども展示され、葉を青々と茂らせていた頃を懐かしんでいた。宮里辰之区長は供養祭で「(病気を受けて)区民で議論し、愛着のある木の伐採となった。思いを込めて焼香をしてほしい」と呼び掛けた。登壇した比嘉邦三さん(89)は「お別れしなくてはいけないのはかわいそうだ」と忍んだ。緑風学園8年生の島袋快琉(かいる)さん(14)は「寂しい気持ちはあるけれど、『100年以上お疲れさま』という気持ちだ」と感謝していた。