豚コレラ、ワクチン接種プログラム策定を指示 玉城知事 実施の判断は示さず


この記事を書いた人 問山栄恵
豚コレラ(CSF)の防疫措置について記者団に説明する玉城デニー知事=16日、県庁

  沖縄で豚やイノシシの感染症、豚コレラ(CSF)が発生している問題で玉城デニー知事は16日午前の定例記者会見で、感染拡大防止に向けた「ワクチン接種プログラム」の策定を農林水産部に指示したことを明らかにした。

  同プログラムは豚コレラのワクチン接種に向けて、接種地域や必要数量などを示すもの。玉城知事は「迅速に対応することが目的だ。あらゆる用意をする必要がある」と説明した。ただ、ワクチン接種を実施するかどうかについては、関係団体との論議などを経て決めるとして判断を示さなかった。

  豚コレラの感染拡大防止に向け、国や畜産団体が意見を交わす県CSF防疫対策関係者会議は20日ごろ、開催する予定だとした。会議でワクチンが不要との判断が出た場合は「摂取をしない可能性も否定できない」と述べた。

  江藤拓農相が沖縄在来種の「アグー」の隔離を提案したことについては「アグーは大切な資源なので守りたい。どのような手だてが講じられるか(会議で)話し合いたい」と述べ、実施の可否を判断しなかった。【琉球新報電子版電子版】