幼少期から抱いていた「日本代表選手になりたい」を実現し、男子体操のナショナル選手として国際大会で活躍している小浜廣仁(興南高―九州共立大出、TEAMえひめ)。誰もが憧れる五輪出場へ照準を絞り、レベルアップの日々を過ごしている。15日、琉球新報社を訪れた小浜に日本代表内定を目指す意気込みを聞いた。
昨年6月の全日本種目別選手権の鉄棒で、初めて予選を突破すると、優勝まで一気に駆け抜けた。すると同9月の全日本シニア選手権と2019FIG種目別チャレンジカップ・ギマランイス大会も優勝するなど、破竹の勢いで世界にその名を知らしめた。「国内大会での優勝、日本代表という自信が大きくついた一年」。課題としていた精神面を克服し、飛躍の年となった。
オリンピックイヤーの20年は、日本代表争いも激しくなるが、「自分との戦い。周りの応援があるから頑張ろうと思える」と、期待を原動力に変える。
得意の鉄棒は連続技を絡めDスコア(演技価値点)の向上を目指す。さらに、苦手のあん馬を含めて全種目で14点台を超えるスコアを出し、団体での代表入りを目標に掲げる。
ことしは、代表内定選考に関わる全日本選手権とNHK杯、東京五輪の前哨戦ともなる3月のカタールワールドカップが五輪への正念場。全日本選手権は決勝に進出したことがないが、臆することはない。「まずはけがをせず、予選からしっかり自分の演技ができるよう仕上げていく」と闘志を燃やしている。