キングスが連敗 滋賀に78-90 西地区2位に後退 Bリーグ第28戦


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琉球―滋賀 第4Q 相手の守備をかいくぐり力強いシュートを放つキングスの並里成(中央)=15日、沖縄市体育館(喜瀨守昭撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは15日、沖縄市体育館で滋賀レイクスターズ(西地区4位)と今季第28戦を行い、78―90で敗北し、2連敗を喫した。通算成績は19勝9敗で西地区首位から2位に順位を下げた。同じ地区のチームからの敗戦は、第3戦の大阪エヴェッサ戦以来、今季2試合目。次戦は22日、京都府のハンナリーズアリーナで京都ハンナリーズと対戦する。

守備の強度薄れ自滅

 前半から審判の判定に納得がいかないしぐさを見せる選手が多く、精神的な安定性を欠いたキングス。比例するように強みであるリバウンドに対する執着心、守備の強度が薄れ、西地区首位から陥落した。

 試合の入りは高い強度の守備とフリーなシュートを確実に決める攻撃を展開し、第1Qで9点のリードを奪う。しかし、第2Q以降は審判の判定に対する不満から集中力を欠き、滋賀にリバウンドを支配された。第3Qで逆転を許し、終盤で突き放された。

 相手のピック&ロールに対する守備では連携不足で簡単な得点を許し、攻撃でもフリーなシュートを外す場面が目立った。序盤で攻守に活躍したが、その後は存在感が薄れた長谷川智伸は「チームとしてメンタルが崩れ、シュートを決めきるメンタリティじゃなかった」と反省を口にした。

 タフなプレーでチームをけん引する田代直希主将がコンディション不良で昨年末から不在が続く。藤田弘輝HCは「リーダーシップのある選手が背中を見せてほしい」と奮起を期待。「修正できなかったのは自分の責任」と自戒を込める並里成は、「こういう試合があることをみんなが自覚しないといけない。自分がチームをプッシュしていけたらと思う」と強い責任感を示した。
 (長嶺真輝)


滋 賀(13勝16敗)
 90―78(18―27,25―18,22―17,25―16)
キングス(19勝9敗)

 【評】リバウンドに対する執着心の差が勝敗を分けた。リバウンドに強みがあるキングスだが、滋賀に11本も上回られた。攻撃機会を増やした滋賀が後半、優位に試合を進めた。終盤まで競ったが、最後は守備とリバウンドからいい流れをつくった滋賀が、高い確率でシュートを沈めて逃げ切った。

ゲーム崩した

 藤田弘輝HC(キングス) ファウルに対する判定を気にし過ぎて、自分たちでゲームを崩してしまった。守備は24秒間やりきれなかったので、特に修正していきたい。攻撃は相手のゾーンでリズムを崩した。こういう試合でも我慢して冷静に戦い抜くチームをつくりたい。

攻撃を抑えた

 ショーン・デニスHC(滋賀)の話 守備で良いスタートができなかったが、その後は強度を上げて相手の攻撃の流れを抑えることができた。打ちたいシュートが打てたし、リバウンドが強いチームをしっかり抑えることができた。チームは素晴らしい融合ができている。