経済

豚熱ワクチン接種、週明けの対策会議で議論 玉城知事が接種準備指示

新たに発生したうるま市の農場での殺処分作業=16日、うるま市(沖縄県提供)

 うるま市や沖縄市で豚熱(CSF、豚コレラ)に感染した豚の確認が続いていることを受け、玉城デニー知事は16日、ワクチン接種に向けたプログラム策定の準備に入るよう、担当部局に指示したことを明らかにした。ワクチン接種を決定した後の対応を早めることが目的。国や市町村、農業団体、有識者を交えた「県CSF防疫対策関係者会議」の初会合を20日にも開き、ワクチン接種の方向性など玉城知事の判断に向けて議論する。

 県畜産課によると、豚熱の症状ではないかという農家からの通報も増えており、豚が死んでいるとの通報があった北部や中部、南部の養豚場を対象に感染の有無を検査している。早ければ17日朝までに検査結果が出るという。

 豚熱まん延防止のためのワクチン接種について、玉城知事はこれまで、発生養豚場から半径10キロの範囲で感染状況を確認しながら検討する方針だった。15日にうるま市内で県内4例目の感染を確認したことから、関係者会議を設置してワクチン接種の可否を議論することを決めた。

 玉城知事は16日の定例会見で、プログラムの策定指示について「目的は迅速対応だ。あらゆることを想定して用意をする」と説明した。プログラムはワクチン接種の対象地域や接種スケジュールなどを盛り込んだ実施計画となり、「どういう形でワクチン接種をすべきか状況確認が重要だ。(会議で)情報共有することで的確な防疫体制が取れる」と強調した。一方で、ワクチン接種を見送る可能性についても「否定できない」と述べた。

 希少種「アグー」の隔離について「アグーは貴重な資源なので、守りたいと考えている」と前向きな考えを見せ、関係者会議で貴重な豚の隔離実施の是非も検討するとした。

 県は16日までに、うるま市と沖縄市の発生場所から3キロ圏内の16養豚場で実施した検査で「陰性」を確認した。3~10キロにある養豚場43カ所のうち26カ所で「陰性」を確認し、残る養豚場の検査を続けている。

 豚熱の発生で、県内では7農場が殺処分の対象となっている。このうち6養豚場7326頭(速報値)の殺処分と埋却が完了した。15日に新たな感染を確認したうるま市内の養豚場では殺処分と埋却の作業を進めている。


■豚コレラを「豚熱」と表記します

 1986年10月以来の県内での発生となった「豚コレラ(CSF)」について、琉球新報は17日付の記事から「豚熱(ぶたねつ)(CSF)」の表記を使用します。アジアで感染が見られる「アフリカ豚コレラ(ASF)」は「アフリカ豚熱(ASF)」とします。

 豚コレラの表記は定着していますが、人間がかかる「コレラ」とは別の病気であるにもかかわらず、人間にも感染するという誤解や不安につながることが指摘されています。政府与党は20日に開会予定の通常国会に名称を変更するための法案を提出する予定です。琉球新報は、不要な風評被害を防ぐという立場から、表記を変更します。

 用語が定着するまで当面は「CSF」「豚コレラ」を併記します。



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