沖尚が男女団体制する QAB杯高校柔道 男子個人も全5階級頂点に


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男子団体決勝 沖尚ー豊見城南 相手に果敢に技を掛ける沖尚の先鋒・神山琉星=19日、沖縄市武道館

 柔道の第42回全国高校選手権大会・QAB紫雲旗争奪県大会が19日、沖縄市武道館で行われ、男子決勝は沖縄尚学が3人残しで優勝し、14連覇した。先鋒を務めた1年神山琉星が3人を一本勝ちで倒す活躍を見せた。団体女子も沖尚が15連覇を果たした。男子個人戦は全5階級で沖尚勢が優勝。優勝した男女団体と個人選手は3月の全国大会(3月20、21日・群馬県)に出場する。

成長株の神山が3人抜き

 男子団体は沖縄尚学1年の先鋒神山琉星が決勝で3人抜きの活躍を見せた。豊見城南の先鋒に大内刈りを決め、疲れた様子もなく次鋒、中堅から一本を奪った。豊見城南の副将玉城廉との一戦は「自分の組みが甘かった」と技をかけられず引き分け、次鋒の金城卓龍に後を託した。

 チーム内で激しい競争がある。新垣琢也監督は決勝で先鋒に神山を据えた理由を「団体入りできない人もいる中で『こいつならやってくれる』という信頼があった」と実力を認める。オーダーは直前まで悩み抜いたが、神山について「1年だが、チームのためによくやってくれた。今後もきっと主力になる」と成長に期待を寄せる。

 連覇に貢献した神山は「試合ペースがゆっくりで、良い感じで進んでも相手に持っていかれることがある」と、結果に満足することなく課題を冷静に分析した。全国に向けて「最初から前に出て、自分のペースで一本取りに行く」と、飽くなき向上心を胸に秘めた。 (上江洲真梨子)