重量挙げ代表は国際大会が鍵 レスリングはアジア2位内が条件 〈東京五輪・パラ出場への道〉個人種目


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 2020年東京五輪の開幕まで24日で半年となる。東京パラリンピックの開幕までは約7カ月だ。県勢アスリートでは男子空手形の喜友名諒の出場が確定し、車いす陸上の上与那原寛和は400メートル(車いすT52)と1500メートル(同)で代表に内定している。そのほかの選手たちも世界最高峰の舞台に向け、し烈な代表選考レースを繰り広げている。各種目で出場を目指す主な県勢選手について、選考基準や代表枠をまとめた。

茨城国体に出場し、成年男子67キロ級で優勝した糸数陽一=2019年10月、茨城県の高萩市文化会館

 東京五輪の個人種目では男子空手形の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が代表内定の条件を満たし、出場を確定させている。世界選手権を3連覇中で金メダルの最有力候補だ。

 過去に沖縄から6人の五輪選手を出した重量挙げは男女とも開催国日本の3枠が確定し、今後の国際大会での日本勢の結果次第で4枠に広がる。代表は、指定大会で積み上げたポイントのランキングに基づいて決まる。最後の対象大会となる4月のアジア選手権には、メダルが期待される男子61キロ級の糸数陽一(警視庁)と同73キロ級の宮本昌典(東京国際大職)、女子では55キロ級の佐渡山彩奈(いちご)、76キロ級の神谷歩(金沢学院大職)が出場する。

昨年12月の天皇杯全日本レスリングに出場し、豪快な投げでポイントを奪う屋比久翔平(下)=昨年12月、東京都の駒沢体育館

 過去に県勢の五輪出場がないレスリング。屋比久翔平(ALSOK)は昨年12月の全日本選手権グレコローマンスタイル77キロ級で優勝し、3月の五輪アジア予選(中国)への出場権を獲得した。同予選で2位以内なら出場が決まる。出場枠が懸かる最後の大会は4~5月の世界予選だ。

 リオデジャネイロ五輪で新城幸也(バーレーン・メリダ)と内間康平(チーム右京)の県勢が出場枠を独占した自転車ロードレース。同じく2枠がある東京五輪も、この2人が出場を目指す。5月までに国内外の大会で積み上げたポイントで代表が決定する。

 陸上は男子走り幅跳びで津波響樹(東洋大)が五輪参加標準記録を突破しており、6月の日本選手権で3位以内に入ることが条件となる。世界ランキングなども加味し代表が決定する。木村淳(大阪ガス)が代表枠獲得を狙う男子1600メートルリレーは、日本選手権を最重要選考競技会に位置付け、国内外の他の大会結果も加味する。

 カヌースプリントでは當銘孝仁(三条市スポーツ協会)・大城海輝(三重県体協)ペアが、3月にタイで開かれるアジア大陸予選で1位になれば出場枠を獲得する。体操は鉄棒を得意とする小浜廣仁(TEAMえひめ)、跳馬のスペシャリスト安里圭亮(相好ク)が代表入りを目指す。4人で構成する団体や種目別ごとに選考し、ワールドカップや全日本選手権、NHK杯の結果などを加味する。