成人祝し40本投げ込み 結城優希巡査 署長を一本背負いで投げ飛ばす


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40本投げ込み稽古で、瑞慶山力浦添署長を一本背負いで投げる結城優希巡査=22日、浦添署武道場

 【浦添】浦添署で22日、武道始め式が行われ、稽古開始を前に同署の新成人が気持ちを新たに20歳の誓いを立てた。同署地域課の結城優希(まさき)巡査(20)は西原町の小那覇交番員として勤務する新成人。「先日、成人式を迎え、大人の仲間入りをしました」と、あどけなさの残る表情で柔道着姿であいさつし、成人を祝した「40本投げ込み稽古」に取り組んだ。

 うるま市出身の結城巡査は中学生時代からモトクロスバイクに熱中した。白バイ隊員に憧れたのが警察官になったきっかけだ。「まだまだ社会勉強中。若さを生かして何事にも挑戦したい」と目を輝かせる。

 成人として挑んだ投げ込み稽古では、ひと回り以上体格に勝る男性警官が相手だったが、次々と背負い投げを決めた。畳に汗を滴らせながら一心不乱に先輩たちの胸を借り、大人としての一歩を踏み出した。

 道場の隅で稽古を見守った母の英恵さん(46)は「なりたかった警察官になり、生き生きして毎日楽しそう。相手の気持ちを感じ取れる優しい警察官になってほしい」と娘の成長に目を潤ませた。

 稽古後、報道陣の取材に対し結城巡査は「品のある、お母さんのような女性になりたい。時に厳しく、地域の皆さんに近くに感じてもらえるような、地域密着の警察官になりたい」と抱負を述べた。一方で「生まれ変わっても警察官になるかと言われれば、はいとは言わないかも」と、“ジョーク”で笑いを誘った。

(高辻浩之)