キングス、ホーム連勝 司令塔並里、守備でけん引 Bリーグ第31戦


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは26日、沖縄市体育館で横浜ビー・コルセアーズ(中地区5位)と今季第31戦を行い、71―69で勝利した。2連勝を飾り、通算成績は21勝10敗で西地区2位のまま。堅守速攻という本来の形を取り戻したキングスが終始優位に試合を進め、粘る横浜を振り切った。

 次戦は29日、大阪府のサンエイワーク住吉スポーツセンターで大阪エヴェッサ(西地区1位)と対戦する。

 終盤の我慢で勝利をたぐり寄せた。第4クオーター(Q)残り8分19秒、今試合最大の11点リードを奪ったキングス。しかし、そこからことごとく外角シュートが外れ、パスミスも発生。キングスのスコアが固まったまま、残り2分52秒で横浜に1点差まで詰め寄られた。

 ここで悪い流れを払しょくしたのが、司令塔の並里成だ。身長が約30センチ高い外国人選手との1対1でスチールを奪い、速攻から加点。チーム全体のハードワークが息を吹き返し、接戦をものにした。

 「いろんな戦術を試したけど、打開策が見つからずタフな時間帯だった。課題の守備で我慢できたことよは良かった」と振り返る並里。3連敗中に影を潜めていた泥臭い守備が勝負どころで復活し、7試合ぶりに失点を60点台に抑えた。

 残る課題は攻撃だ。ゴール下の柱であるジャック・クーリーが抑えられたり、ベンチにいる時間帯に得点が停滞したりする場面が目立つ。「インサイドが弱くなるので、試行錯誤しながらやっている」と藤田弘輝HC。パス回しやドライブなど、コート上の5人が連動した得点パターンを増やしていきたいところだ。

 次戦は西地区1位の大阪との大一番。クーリーは今季第3戦で当たった大阪に負けていることを念頭に「キングスは今の方がいいチーム。細かいことを修正すれば勝てる」と強気に話した。
 (長嶺真輝)


キングス(21勝10敗)
 71―69(15―17,21―15,21―19,14―18)
横浜(8勝23敗)

 【評】強度の高い守備を維持したキングスが、勝負どころでスチールからの速攻を重ねた。速攻からの得点はキングスが9点に対し、横浜はわずか1点。最後は接戦になったが、守りの集中力は切れず、粘る相手を振り切った。

守備で我慢できた

 藤田弘輝HC(キングス)の話 終始いいシュートは打てていたけど、なかなか決めきれない時間帯があった。4Qも含め、その時に守備で我慢できたのは良かった。次は大阪戦で、下を向くと一気に持っていかれるので、強いメンタリティを40分間保てるように準備したい。

攻撃で停滞あった

 福田将吾AC(横浜)の話 攻撃力の高い琉球を71点に抑えた守備は成功したが、攻撃で停滞する時間や簡単なミスから得点される場面があった。若いチームなので、こういうクロスゲームをいかに勝ちきるか。もう一度共通認識を持ってやっていきたい。