【伊江】米軍が29日午前、物資を落下させた伊江島補助飛行場に隣接する真謝区と西崎区の住民からは「いつ人に被害が出てもおかしくない」と落下事故が頻発する現状を危惧する声や、「島民の負担はずっと続いている」と憤る声が上がった。
真謝区の平安山良尚区長は「何度目なのか、本当にわじわじーする」と怒りをあらわにした。米軍の降下訓練による民間地への人や物の落下が頻発している現状は「異常だ」と指摘し、「何が上から降ってくるのか分からない生活。このままでは、いつ人的被害が出てもおかしくない」と危惧した。
西崎区に住む小橋川嘉栄さん(71)は、午前11時ごろ、補助飛行場上空でパラシュート訓練をしているのを目撃した。「風が強いのに訓練をしていた。流されて落ちるんじゃないか、危ないなと思っていたら案の定だ」と憤った。
小橋川さんの自宅は伊江島射爆場に隣接する。「米軍の訓練には長年、苦しんでいる。落下物もだが、射撃音、飛行音はまるで実戦さながらだ。伊江島の負担は今に始まったんじゃない。ずっと続いている」と話した。
島袋秀幸村長や伊江村議会議員団は29日午後、現場を視察して状況を確認した。