尖閣警備で沖縄県警が新部隊創設へ 4月に発足 SATと同様の装備…


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 石垣市の尖閣諸島などをはじめとした国境・離島での事態への対処能力強化を図るため、県警は自動小銃やサブマシンガンなどを装備した部隊を4月に創設する。政府は2019年12月に部隊の創設費用を盛り込んだ20年度予算案を閣議決定しており、今国会で同予算が成立する見通し。

 警察庁と県警によると、部隊は県警の警視正を隊長に他府県からの出向者を含め151人で編成される。尖閣諸島を中心とした国境・離島における不法上陸などへの対処能力向上が目的。

 部隊は特殊部隊(SAT)と同様に、自動小銃やサブマシンガン、防護衣などを装備する。20年度中に県内に大型ヘリコプターも1機配備される。武器やヘリコプターの運用の詳細について、警察庁と県警は「今後の警察活動に支障を及ぼす恐れがあるため、答えは差し控える」とした。

 第11管区海上保安本部によると尖閣諸島を巡って、19年の中国公船による接続水域での航行日数は282日で、航行した船の延べ隻数は1097隻。12年に政府が尖閣諸島を国有化して以降、いずれも過去最多となっているという。