巨匠、情熱の調べ 沖縄ジャズ公演 与世山澄子さん、テリー重田さんらが熱演


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沖縄ジャズ界の巨匠たちが一堂に会し、円熟味あふれる演奏を聞かせた「沖縄ジャズジャイアンツに捧ぐ」のフィナーレ=2日夜、那覇市泉崎の琉球新報ホール(ジャン松元撮影)

 戦後沖縄のジャズシーンをけん引してきたシンガーとミュージシャンが共演する「沖縄ジャズジャイアンツに捧(ささ)ぐ」(同実行委員会主催、琉球新報社共催)が2日夜、那覇市泉崎の琉球新報ホールであった。与世山澄子さん(ボーカル)やテリー重田さん(サクソフォン)、アラン・カヒーペさん(同)、上原昌栄さん(ドラム)ら8人が色あせない美しい声とサウンドを響かせ、訪れたジャズファンを魅了した。

 与世山さんは「真栄里英樹BIGBAND」の演奏に乗せて「ニューヨークの想い」「オールライト・オーケー・ユー・ウィン」を、低めのトーンで歌った。最後は長年共演している仲本政國さん(ピアノ)をステージに呼び込んで「この素晴らしき世界」を情感たっぷりに歌い上げ、会場を沸かせた。

 今年11月で90歳になるカヒーペさんと金城吉雄さん(ドラム)、宮里政雄さん(ピアノ)、西川勲さん(ベース)によるユニット「JIJI313」がジャズのスタンダードナンバーを演奏した。

 演奏を聴きに来た声楽家の仲里広江さん(35)=宜野湾市=は「年を重ねてもずっと音楽を愛し続ける先輩たちの姿に感動した」と目を潤ませていた。