キングス競り勝つ 渋谷に76-74 第4Qに逆転、守備も機能


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは2日、サンロッカーズ渋谷(東地区4位)と東京の青山学院記念館で今季第34戦を行い、76―74で接戦を制した。連敗を2で止め、通算成績は22勝12敗で西地区2位のまま。リードを許す時間帯が長かったが、タフな守備を維持して点差は一桁台で我慢し続けたキングス。第4クオーター(Q)残り1分を切った土壇場で逆転に成功し、天皇杯で優勝した渋谷から白星を挙げた。次節は8、9の両日に豊見城市民体育館で富山グラウジーズ(中地区3位)と対戦する。

得点者分散、攻撃にリズム

 チーム一の得点源であるジャック・クーリーのほか、並里成、岸本隆一、小野寺祥太のガード陣3人も2桁得点を挙げたキングス。これまで勝負どころの攻めでほぼクーリー一辺倒となる試合も多かったが、得点者が分散したことで終盤の攻めにリズムが生まれ、第4Qに最多25点を奪う逆転劇につながった。

 お互い粘り強い守備で接戦が続いたが、残り2分を切って渋谷が最大6点のリードを奪う。キングスは並里のミドルなどで食らい付き、残り約1分で牧隼利が値千金の3点弾を沈め、土壇場で同点に追い付いた。残り3秒でドライブからファウルをもらったデモン・ブルックスがフリースロー2本を沈め、激戦に終止符を打った。

 特別指定選手ながら攻守に存在感を増す牧は「ボールを持つ時間が少ない中で常に準備はしている」と心強い。「ボールをシェアして流れをつくり、インサイドを起点にパスをさばけた」とチーム全体の攻撃にも好感触を得た様子だ。

 得点だけでなく、タフな守備やリバウンドでも勝利に貢献した小野寺は「出だしから激しい守備ができたことが得点にもつながった。継続していきたい」と意気込んだ。


キングス(22勝12敗
 76―74(16―19,18―19,17―17,25―19)
SR渋谷(23勝12敗)

◆決定的な場面で得点

 藤田弘輝HC(キングス)の話 守備で我慢して、最後にしっかりボールをケアして大きなシュートを決めてくれた。決定的な場面で得点できたのは大きかった。守備がだんだん良くなってきている。攻撃は落ちる時期がくるのは分かっていたので、我慢してつくっていきたい。