日本ハンドボールリーグの琉球コラソンは2日、八重瀬町の東風平運動公園体育館で福岡ゴールデンウルヴスと今季第21戦を行い、26―22で勝利した。今季ホーム戦初白星で、成績は2勝19敗となった。
攻撃の連係力を見せた試合序盤だが、前半終了間際に3人が退場するなど、力はあるものの引き離せず13―9で折り返した。後半はややばたついた試合展開で接戦となってしまったが、GK石田孝一が要所でビッグセーブを連発。逆速攻の場面で名嘉真吾が素早いバックチェックで相手の好機を何度もつぶすなど、粘りの守備で福岡に逆転を許さなかった。
次戦は9日、奈良県の生駒市体育協会滝寺SC体育館で大崎電気と対戦する。
田里、初得点に笑顔 「プレーを楽しめた」

今季第21戦目にして、ファミリアの前でホーム初勝利をつかんだコラソン。要所で個々の力が発揮された内容ではあるが、新参チームの福岡を相手に「もっと点差を広げて勝ちたかった」と選手や監督が口をそろえる内容だった。
序盤は、味方を生かす連係と長短のパスで両サイドの得点機をつくる流れからスタート。デビュー戦となる田里亮稀はペナルティースローを決めて初得点し「落ち着いてプレーを楽しめた」と笑顔を見せた。
だが、ここから流れが行き詰まる。3―3守備で福岡の機動力を抑える対策は生きたが、シュート決定率が上がらず、全体では48本放って26得点と停滞した。
好機を生かせず一進一退の展開となったが、GK石田孝一が「相手に波長の合う選手がいた」とセーブを連発。守備に定評のある名嘉真吾が「誰よりも常に意識している」とスティールやルーズボールへの飛び込みなど、泥臭いプレーで流れを変えさせなかった。
課題は攻撃面。福岡に勝利した他チームは30~50点を取っており「リードする状況では相手の気持ちを断ち切る攻撃がほしい」と東長濱秀作監督。守護神として活躍した石田も「上位と戦う上ではまだまだ満足できない」と、村山裕次の引退セレモニーがある11日のホーム戦で勝利するべく、気合を入れ直していた。
(嘉陽拓也)
▽男子
琉球コラソン(2勝19敗)
26―22(13―9,13―13)
ゴールデンウルヴス福岡(20敗)
シュートミス多すぎ
東長濱秀作監督の話 3―3守備で抑えたが、裏返しのように相手の3―3守備をスピードで突破しようとしてその後の選択肢が少なくなった。シュートミスも多すぎ。次の大崎戦は名嘉のような守備意識を全員が持ち、上背のある守備に2―2の攻撃から隙をつくりたい。