那覇市と工事業者和解へ 龍柱建設を巡る訴訟 市が1千万円支払い


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市による同市若狭の龍柱建設工事を巡り、工事を請け負った業者が市に工事代金から違約金を引かれたことの無効などを求めて提訴し、那覇地裁が和解勧告をしたことが分かった。和解勧告は昨年12月23日付。和解勧告では市が業者に解決金1千万円を支払うとしており、市は受け入れる方針。市によると、業者も和解に合意している。和解には議会の議決が必要で、市は市議会2月定例会に議案を提出する。

 龍柱の工期は当初、2014年7~12月だったが、15年3月末まで延長した。3月末でも工事は終わらず、市は業者が工期内に完成できなかったとして、工事の出来高額8279万円余から違約金1153万円余を引いて支払った。

 業者は、(1)業者が主張する出来高額と市が出した出来高額の差額(2)工期延長に伴い生じた現場管理費(3)違約金として引かれた額―合わせて3759万円余の支払いを市に求め、16年6月に提訴した。

 那覇地裁は「本件工事の遅延についてはやむを得ない面があることが否定できず、違約金全額の支払いを求めることは相当とは認められない」とし、解決金1千万円による和解勧告をした。