那覇市、バリアフリー化を重点整備 県庁前駅から500メートル圏内 21日まで意見公募


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇市はこのほど、高齢者や障がい者らが利用する施設が集まった「重点整備地区」で面的・一体的なバリアフリー化を推進する「市バリアフリー基本構想」の案をまとめた。21日までパブリックコメントを募集し、2019年度内に策定する。構想案では沖縄都市モノレール県庁前駅から半径約500メートル圏内を重点整備地区に設定している。官公庁や駅、ホテルなどの「生活関連施設」とそれらをつなぐ「生活関連経路」でバリアフリー化を進める。

 バリアフリー基本構想は「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に基づき、市町村が作成する。那覇市は重点整備地区をモデル地区と位置付け、今後、市全域でバリアフリー化を推進していく。

 バリアフリー化を進める生活関連施設の案には(1)旅客施設(県庁前駅、旭橋駅、那覇バスターミナルなど)(2)官公庁等(市役所、県庁など)(3)教育文化施設等(那覇文化芸術劇場なはーと、県立図書館など)(4)商業観光施設(デパートリウボウ、国際通りなど)(5)客室100室以上のホテル(6)美栄橋公園・緑ヶ丘公園(7)駐車台数100台以上の駐車場―を挙げた。市は今後、設定に向けて管理者と合意形成を図る。

 生活関連施設や生活関連経路をバリアフリー化する「特定事業」を構想で定めると、施設の管理者らは事業の実施が求められる。市の構想案で、公共交通の特定事業は駅からバス停、タクシー乗り場へ案内する表示の整備などが挙がっている。道路に関しては、市道久茂地松尾線、久茂地9号線の全面改築によるバリアフリー化などが計画されている。市の担当者は「各施設の管理者は積極的にバリアフリー化へ参加してほしい」と話している。

 構想案は市都市計画課や各支所、ホームページなどで閲覧できる。