経路検索にタクシー配車、決済までOK 無料アプリで観光も便利に 沖縄セルラーなど9社が実証実験


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「沖縄CLIPトリップ」を活用した実証実験の開始を発表する沖縄観光コンベンションビューローの下地芳郎会長(前列左から4人目)ら=4日、那覇空港

 沖縄セルラー電話や沖縄都市モノレール、沖東交通事業協同組合など県内外の9社は4日、無料アプリ「沖縄CLIPトリップ」を活用した実証実験を県内で開始すると発表した。アプリで県内の観光地や移動経路の検索のほか、タクシーの配車や決済などができる。実験期間は3月31日までで、内容を検証して本格的な運用につなげる。

 アプリは那覇市を中心とした本島内が対象エリアとなる。沖縄観光に関する記事や飲食店の情報を提供するほか、レジャーなどの予約と決済、モノレールの1日乗車券の購入などが可能になる。

 沖縄を訪れる観光客は1千万人を突破するなど増加を続ける一方で、モノレールやバス、タクシーなど2次交通の利用が進まないことが課題となっている。アプリを活用して2次交通の利用を促し、交通渋滞など課題の解決につなげることを目指す。

 実証実験に参加する沖縄セルラーアグリ&マルシェの國吉博樹社長は「県内観光をスムーズにすることでお客さまが多くの場所に足を運び、観光消費額も上がる」と期待を込めた。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の下地芳郎会長は「沖縄観光を世界水準にするためにも、公共交通との連携は大きなテーマの一つだ。OCVBとしても今回の取り組みに注目している」と話した。