釣り中の事故が増加 5年で最多の10人 2019年


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 第11管区海上保安本部はこのほど、2019年に管内で発生した人身事故と船舶事故の発生状況(速報値)を発表した。マリンレジャーに伴う海浜事故者数は前年比14人増の103人。そのうち死者・行方不明者は同11人増の30人で、特に釣り中の事故が目立った。船舶事故隻数は同18隻増の64隻で、死者・行方不明者は2人だった。

 19年の「マリンレジャー事故者」と「その他の人身に係るトラブル」を合わせた事故者総数は184人(前年比26人減)で、死者・行方不明者総数は49人(同14人減)。マリンレジャー事故者103人のうち、釣り中に発生した事故者が過去5年で最多の10人(同7人増)だった。釣り中に海中に転落した事故者は9人。そのうちライフジャケット非着用の7人全員が死亡し、そのうちの5人は単独で釣りをしていた。

 船舶事故は船種別で漁船が最も増加し、海難種別では、乗り上げおよび運航不能が全体の6割を占めた。漁船事故の船長の年齢は、7割超が50代以上だった。

 11管交通安全対策課は「無理のない航海計画を立て、気象や海象情報を常時入手し、連絡手段の確保と118番活用、ライフジャケット着用など万全の安全対策を心掛けてほしい」と呼び掛けている。11管では釣りによる事故の増加を受け、安全啓発のための動画を制作し、インターネットなどで配信する方針だ。