7人制女子ラグビーに挑戦 日本代表で大舞台夢見て 今春から新チーム・福岡へ 名護出身の伊礼門千紫


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ラグビー女子日本代表を夢見て挑戦し続ける伊礼門千紫

 7人制ラグビー女子で新たな挑戦を始める県勢選手がいる。名護市出身の伊礼門千紫(ちゃみ、久辺中―嘉手納高出)(20)だ。昨年、福岡県に誕生したチーム「ナナイロプリズム福岡」のトライアウトに見事合格し、今春から新チームで活躍する。日本代表主将を務める中村知春も所属し、注目されるチームの一つだ。日の丸を背負い世界の大舞台に立つその日を夢見て、伊礼門の挑戦が始まる。 (上江洲真梨子)

 嘉手納高を卒業後、県外の大学に進みラグビーを続けた。だが、より競技に没頭できる環境を求めて退学。県外の実業団チームに参加し実力を上げていった。昨年6月まで三重県のPEARLS(パールズ)に在籍し、FWで活躍。そしてことし1月中旬、代表の中村らが福岡で新チームを立ち上げると聞きつけ、トライアウトを受けた。

宜野座クの練習に参加する伊礼門千紫(左)

 セブンズは15人制より人数が少ない分、持久力や瞬発力、速さなどが問われる。トライアウトは、持久走など8種目の測定を受け、タッチフットのゲームもあった。終了後には「自分の納得いく記録ではなく、手応えがなかった」というが、合格の連絡を受けた。「体の強さやスピードが評価された」とスカウトが見てくれた自身の強みを誇らしげに語る。

 伊礼門はセブンズをメーンに、24年の五輪や21年の女子W杯の代表選出も見据え、15人制の試合にも参加するなどし、経験を積み上げている。

 県内ではまだまだ女子の競技人口は少ないが、「いつか沖縄に戻り、女子ラグビーの指導者になりたい」と通信制大学で教員免許取得も目指している。

 3姉妹の長女。全員がラグビーに没頭する伊礼門きょうだいは地元の名護では知られた存在だ。長女のナナイロ入団に妹たちも色めき立っているという。いつか「3姉妹がそろって同じチームでプレーしてみたい」。その日を思い描き、男子選手に混じりきょうも笑顔で芝を駆ける。