行きたいところどこにでも 遠隔操作で風景や音を体感 ANAの「newme」がグランプリ リゾテックアワード


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
リゾテックアワードで、グランプリを受賞したANAホールディングスの津田佳明アバター準備室長(右から2人目)、イノベーション部門大賞を受賞したアルパカ・ラボの棚原生磨社長(右端)、海外部門大賞を受賞した台湾のマクソンクリエイティブの彭徳新チーフエグゼクティブプロデューサー(左から3人目)ら

 リゾテックオキナワの出展企業から、優れた技術や製品、サービスを表彰する「リゾテックアワード」が5日に宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれ、アバターサービス「newme(ニューミー)」を出展したANAホールディングスが総合グランプリに輝いた。イノベーション大賞には運転代行業と利用者をつなぐサービス「エアクル」を提供する県内企業のAlpaca.Lab(アルパカ・ラボ)が選ばれた。

 newmeは遠隔操作できるロボットで、カメラやマイクを通じて離れた場所の風景や音を体感できる。観光地などに設置すると、現地まで足を運ばなくても雰囲気を味わえる。津田佳明アバター準備室長は「世界の9割以上の人は経済的、時間的な制約で飛行機を利用できていない。(観光地などに)行きたくても行けないという移動の課題を解決したい」と話した。

 アルパカ・ラボのエアクルは運転代行業者と飲食店などをつなぎ、効率的な配車を可能とする。飲食店がエアクルで配車依頼をすると、近距離にいる代行業者に注文が入る。10月に個人ユーザー向けのサービス開始も予定する。将来的には全国展開を計画し、過疎地域のインフラ機能としてのサービス構築も目指す。

 アルパカ・ラボの棚原生磨社長は「運転代行業界の課題を解決すると同時に、可能性を最大限広げられるように頑張りたい」と話した。

 海外部門は台湾のマクソンクリエイティブが受賞した。専用の通信機器とアプリを活用すると、団体向けの観光ツアーなどでガイドの説明をスマートフォンで聞けるシステムを開発した。ツアー客は離れた場所でもガイドの説明を聞ける。