心臓移植支援で寄付金1900万円集まる 芭蕉の会 県に制度創設求める


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 心臓移植で患者が負担する多額の費用を支援しようと発足した心臓移植の患者と家族を支える会「芭蕉の会」(安里猛会長=写真左)は4日、県外で治療する患者を支援するため始めた募金活動で約1900万円が寄せられたと発表した。県に支援制度の創設を求める署名には1万4854人が賛同した。安里会長は「感謝の思いでいっぱい。役割の大きさを受け止めた」と話した。

 心臓移植の医療費はほとんどが保険適用だが、滞在中の生活費や手術の担当医師らが来県して説明するインフォームドコンセント(説明と同意)に伴う費用など患者や家族の負担は大きい。

 芭蕉の会の活動には全国心臓病の子どもを守る会県支部(宮里敏夫支部長=同右)や那覇市議らも協力、連携することを確認。県内の全市町村議会に、心臓移植を受ける県民の患者と付添人が本土で手術を受ける際の宿泊費支援など、制度創設を求める知事宛ての意見書を採択するよう求める陳情なども提出した。

 安里会長や宮里支部長らは3月には玉城デニー知事に要請する予定で「知事も前向きに受け止めてくれると思う」と期待を寄せた。