「最高の喜びだ!」 東京五輪文化プログラムに沖縄芸能を採択 人間国宝やガレッジセール出演


この記事を書いた人 問山栄恵
東京2020大会の公式行事として共催する大会文化プログラムの一つに選ばれた「沖縄芸能フェスティバル」の出演者たち

  東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は10日、東京2020大会の公式行事として共催する大会文化プログラムの一つに、東京沖縄県人会の理事でつくる実行委員会が5月10日に東京都内で催す「沖縄芸能フェスティバル」を採択したと発表した。東京五輪で世界から注目される中、沖縄の伝統芸能や沖縄ポップスを国内外に発信する。

  フェスティバルは東京都豊島区の東京建物ブリリアホールで、10日午後1時からと午後6時からの2回公演。人間国宝の宮城能鳳さん、西江喜春さんをはじめ各琉舞団体による伝統芸能のほか、歌手の喜納昌吉さんや元THE BOOMの宮沢和史さん、よなは徹さんらによる沖縄ポップス、平田大一さん演出の現代版組踊も披露される。ガレッジセールのゴリさん、川田広樹さんも出演する。

  東京沖縄県人会の仲松健雄会長は「構想から4年、企画と準備に2年をかけた沖縄芸能フェスティバルが共催文化プログラムに採択されたことは最高の喜びだ。沖縄伝統芸能や沖縄ポップス、現代版組踊を国内外に発信して、沖縄芸能の素晴らしさをアピールしたい」と喜んだ。

  オリンピック・パラリンピック大会プログラムでの沖縄芸能採用を巡っては、稲嶺恵一元知事を名誉顧問に、琉球新報が事務局を務める実行委員会が2018年に立ち上がり、開会式や閉会式での伝統芸能採用を菅義偉官房長官ら政府関係者に働き掛けてきた。

  フェスティバルを周知するため、同じ5月10日に会場前の中池袋公園で琉舞や三線・空手などの体験教室やエイサー演舞なども行われる。11月14、15の両日は池袋西口公園で東京オリンピック記念「沖縄フェアー(仮称)」が計画されている。

  共催プログラムは、スポーツだけでなく日本の文化や芸術も国内外に発信しようと、全国の自治体や団体と連携して実施する。沖縄の伝統芸能のほか、能・狂言の特別公演や和太鼓フェスティバル、交響楽団の特別公演、大相撲応援場所などが予定されている。【琉球新報電子版】