寄宮競り勝ち頂点 サッカー県中学U14 鉄壁守備1点守り抜く


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決勝 長嶺―寄宮 後半5分、CKに頭を合わせて決勝点を決め、仲間に駆け寄り喜ぶ寄宮の野原大河(左から2人目)=9日、金武フットボールセンター人工芝(喜屋武研伍撮影)

 サッカーのOFA第53回県中学校U―14大会(県サッカー協会主催、琉球新報社共催)最終日は9日、金武フットボールセンター(人工芝)で決勝を行い、寄宮が1―0で長嶺に競り勝ち、頂点に立った。

 寄宮と長嶺は第33回九州中学校U―14大会(3月26~28日、県内開催)への出場権を獲得した。

 試合終了間際は長嶺の波状攻撃が続いた。寄宮のCB下柳塁が、ゴール前に抜け出した相手選手に体を寄せてクリアする。絶好の位置から放たれたFKを全員が体を当ててかき出すと、試合終了のホイッスルが鳴った。虎の子の1点を守り切り、念願の頂点。イレブンは両手を高々と上げ、喜びを爆発させた。

 試合後に「よくやった」と声を掛け、ねぎらう新垣泰司監督。「みんなよく最後まで走り抜いた。これまでの努力の成果だ」と誇らしげだった。

 決勝を含む6試合で失点はゼロ。鉄壁を支えたのはCB野原大河だ。相手の前線選手には縦のコースを切り、サイドに寄せて攻撃の選択肢を奪った。一人がプレッシャーをかけにいくと、空いたスペースには他選手がカバーに入るなど、野原を中心にチャレンジ&カバーを徹底した。後半5分には、長堂詩音のCKを野原が頭で押し込んだ。

 新チームになり、最終ラインはただ一人の2年生の野原に任された。ほか3人は1年生でDF未経験者。「最初は不安だったが、コミュニケーションを取りながら改善していった」と練習から声掛けを徹底し、結束力を高めてきた。

 九州大会へ向け、與儀實春主将は「自分たちの力がどこまで通用するのか、試したい」と気合十分。攻守で活躍した野原は「無失点で優勝」と力強く宣言した。地元開催の大舞台でも堅守を体現する。
 (喜屋武研伍)


▽準決勝
長嶺 3―1 伊江
寄宮 1―0 三和

▽決勝
寄宮
1―0(0―0,1―0)
長嶺
▽得点者 野原大河(寄)