教育

重度知的障がいのある生徒の「合格可能性ある」 障がい者高校入試で沖縄県教委が方針撤回、周知へ

 県教育委員会は12日、重度知的障がいのある仲村伊織さん(17)=北中城村=の本年度の高校入試について「合格の可能性はある」との考えを示した。仲村さんの家族と県教委の交渉後、県立学校教育課が記者団に語った。これまでは、入試制度の変更や特別な教育課程の編成について「制度設計に時間がかかる」と説明し、来年度からの入学を困難視していた。仲村さん側は特別な教育課程を求めておらず、現行の入試制度内での合格の可能性を示した形だ。

 県教委は昨年度まで、知的障がい者への特別な教育課程が法令上は提供できないという考えの下「学びの保障ができない」との方針を示し、事実上受け入れていなかったが、1月30日にこの方針を撤回した。今月14日に開催される県高校校長協会の定例研究協議会で、撤回した方針を資料付きで説明する。

 また、説明に併せて定員確保を求める通知も各学校に出す予定。県教委は2011年にも定員内不合格が出ないよう合否判定基準の見直しを求める通知を出しており、この通知を基に文言を見直し、新たな通知文を作成するという。

 ただ、現行の入試制度は、定員に空きがあっても不合格となる「定員内不合格」が出る可能性を残しており、合否の判断は各高校の校長に委ねられる。

 県教委は仲村さんの家族との交渉で、「入学した全ての生徒の学びの保障ができる」という考えを校長に周知することを約束。試験の点数が取れないという障がいの特性を理解した上で、意思表示の方法など、入試における「合理的配慮」の方法を継続的に話し合うことを確認した。



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