観光のバリアフリー、62%が「満足」 6割がリピーターに 一方、改善すべき点は…


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 県文化観光スポーツ部は12日、障がい者を対象とした沖縄観光ニーズ調査の結果を発表した。県内の観光施設や宿泊施設のバリアフリーに対する満足度は、「満足」「やや満足」と答えた割合が62.7%となった。観光消費額は2018年度の県全体の平均7万3374円を上回る12万8738円だった。消費の割合が最も高いのは宿泊費で、平均6万7237円だった。バリアフリー向けの部屋の料金が高めに設定されていることが要因という。

 沖縄観光の不便な点や改善点(複数回答)で最も多かったのは「福祉車両、道路の整備」の41・5%で、次いで「バリアフリー情報の提供」の40%だった。飲食施設や観光施設、宿泊施設の受け入れ整備のほか、車いすでも利用できるレンタカーなどの導入を求める意見もあった。

 県内での主な移動手段は「モノレール」が36・4%と最多で、次いで「レンタカー」が33・3%、「一般タクシー」が16・7%となった。沖縄への訪問回数は、「1回」と答えた人は38・8%だった。2回以上訪問している割合は61・2%で、過半数がリピーターとなっている。訪問時期は閑散期となる「6月」が19・4%と最多で、次いで「10月」が16・4%だった。夏場の繁忙期は混雑することから旅行を控える傾向にある。

 調査は全国脊髄損傷者連合会の会員などを対象に実施した。2019年10~12月の期間中、WEBアンケートで67人から回答を得た。県が障がい者を対象とした観光ニーズ調査を実施するのは初めて。