キングスが難敵に完勝できたのは… Bリーグ第37戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区2位)は12日、大阪府のエディオンアリーナ大阪で大阪エヴェッサ(西地区1位)と今季第37戦を行い、73―55で圧勝した。通算成績は24勝13敗。大阪と勝率で並んだが直接対決の成績は1勝2敗のため順位は2位のまま。10月に台風の影響で延期となった振り替え試合。

 次戦は15日、秋田県立体育館で秋田ノーザンハピネッツ(東地区5位)と戦う。

◆首位決戦、多彩に翻弄

 40分間、守備の強度を堅持して攻撃につなげていった。多彩な連係やシュート成功率の高さで相手を翻弄(ほんろう)。特に3点弾は33・3パーセントと大阪の3倍近く沈め、今季勝てていなかった相手に73―55で完勝した。岸本隆一は「試合を通して我慢強くプレーした結果だ。前回、リズムが整わないまま負けた借りを返した」と納得した様子だった。

 開始直後から並里成のドライブやパスワークで流れをつくると、岸本や長谷川智伸らの3点弾でさらに勢いづいた。その後も、ここぞの好機に波をうまく捉えるようにして引き離していった。

 相手がジャック・クーリーを警戒してゴール下に集まると、アウトサイドに散らして3点弾を打ち抜く。逆にアウトサイドを警戒され始めると内側を突く。ガードを中心にテンポ良い攻撃ができていた。

 ルーズボールやリバウンドへの貪欲さなど、気持ちの入ったプレーは指示されずとも全員に共有されていた。相手が嫌がるべたりと張り付く守備で貢献した小野寺祥太は「ここで首位対決に勝てないと、この後も勝てないという気持ちだった」と、高い集中力を維持できたことを勝因に挙げた。

 藤田HCは「ステップアップできたいい試合だ」と次戦に弾みとなる勝ち星に満足げだった。


キングス(24勝13敗)
 75―53(20―17,14―12,22―18,17―8)
大  阪(24勝13敗)

ソウルこもったプレー

 藤田弘輝HC(キングス)の話 大阪とは残り3試合。(ここまで)1勝2敗で我慢できた。皆がよい雰囲気でソウルのこもったプレーを見せてくれた。キングスのバスケをやりきれていない試合もある。今回のような気持ちの入った試合をコンスタントに出したい。