高校生、工夫の遊具を園児にプレゼント テーブルやベンチを課題研究で制作


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 美里工業高校建築科の3年生は7日、課題研究として制作した木製の家具や遊具をうるま市の前原どろんこ保育園に寄贈した。ブロック遊び専用のテーブルや収納付きのベンチ、ままごとキッチン、園の建物を精密に再現した模型など、工夫を凝らした作品が並び、園児らは楽しそうに遊んでいた。

収納付きのベンチを興味津々の様子で眺める園児ら=7日、うるま市前原の前原どろんこ保育園

 美里工業高校は3年生の授業で課題研究を設け、各生徒が年間を通して作品を制作する。生徒らは事前に園側の要望を聞き取り、制作に当たったという。

 園児は高校生から新しい家具や遊具が紹介されるたび、歓声を上げて喜んだ。組み合わせて使う棚も、園児は横に倒してみんなで入り、遊具に替えていた。園や高校の職員らは「子どもの発想は柔軟だ」と温かく見守った。

 ミニカーを収容する棚はタイヤとハンドルが付いていて、棚自体が乗って遊べる遊具になり、園児は高校生に押してもらって“園内ドライブ”を楽しんだ。

タイヤが付いたミニカー棚に乗り、高校生に押してもらって遊ぶ園児ら=7日、うるま市前原の前原どろんこ保育園

 滑り台を制作した寺田優心さん(18)は、園児らが楽しく遊ぶ様子を見て「作り手の喜びを感じることができた」と優しい笑顔を見せた。

 保育士を目指しているという屋良百音さん(18)は「思っていた以上の反応でびっくり。うれしかった」と目を細めた。