辺野古にウミガメ死骸 「船に衝突か」指摘も


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辺野古の海上で見付かったアオウミガメの死骸=15日午後、名護市辺野古

 【名護】名護市辺野古の海上で15日、アオウミガメの死骸が浮いているのを新基地建設に反対する市民らが発見した。アオウミガメは環境省のレッドリストで絶滅危惧II類(VU)に分類されている希少種。

 15日午後、辺野古崎付近の「K8護岸」を囲うオイルフェンスの外側で、死んだ状態で浮いているのを海上で新基地建設に抗議する市民が発見した。若い個体で体長が約60センチ、体高は約20センチ。左側頭部が損傷しており、左側の甲羅の一部が取れていた。

 この日、抗議船船長を務めた写真家でダイビングチームレインボーの牧志治さん(69)は「外洋に出て5~6年ぐらいだろう。甲羅は剥製にするぐらい丈夫なものだ。それがはげている。何か強い衝撃、恐らく船にぶつかったことが原因と考えられる」と話した。

 牧志さんによるとK8護岸周辺はウミガメにとって良質な餌場となっており、泳いでいる姿がたびたび目撃されている。

 牧志さんは「海保の船や警備船が高速で航行している場所でもある。彼らの船が原因という証拠はないが、海上工事が生態系を脅かしているのは事実だ」と指摘した。