最近よく聞く「社会的インパクト投資」とは?


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社会的インパクト投資について討論する(左から)風とつばさの水谷衣里社長、社会変革推進財団の青柳光昌専務理事、ライフイズテックの石川孔明取締役、モデレーターを務めたミオアンドカンパニーの三尾徹社長=12日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館

 県産業振興公社は12日、「OKINAWAソーシャルイノベーションフォーラム」を那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開いた。社会課題の解決に取り組む企業に出資する「社会的インパクト投資」の考え方などについて、実際に投資を受けている企業と支援に当たる団体の関係者が討論した。

 社会課題解決のコンサルティング業などに取り組む風とつばさの水谷衣里社長は、社会的インパクト投資について「社会課題の解決を図ると同時に経済的な利益を両立させる投資行動」と説明。世界では現在、年間で推定5020億ドルほどの市場規模があり、国内でもここ数年で広がっていると紹介した。

 中高生へのプログラミング教育などに取り組むライフイズテックの石川孔明取締役は、数日間でスマートフォンアプリをつくる体験などを提供している。「10万ダウンロードを超えるアプリをつくる生徒もいる。生徒の可能性を広げる事業を通じ、投資を受けている」と話した。

 社会変革推進財団で社会インパクト投資に携わる青柳光昌専務理事は「社会的インパクト投資は課題解決の成果と経済的リターンの両方で成功している事例はまだ少ない。今後、社会課題の解決に携わるプレーヤーの量と質が必要になっていく」と述べた。