金城かれん 有終の美 地元優勝に終始笑顔 おきなわマラソン


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女子トップでゴールする金城かれん(中京学院大)=16日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 おきなわマラソンを競技人生最後の大会と決めていた金城かれんは「長かったです」と疲れた様子だったが「地元で優勝することができてすごいうれしい」と、終始笑顔だった。

 昨年11月、1万メートルを34分26秒32で走り、県記録を更新。おきなわマラソンは糸満高時代以来。暑さと大雨に苦しんだが、有終の美を飾るため「登りは意地で走り、下りはペースを上げ過ぎず」と自分の走りをキープしたという。

 男子のペースについていき、1位だった残り7キロ付近。近くを走る与那嶺恭兵が「後方50メートルに2位がいるよ。ペースを上げるなら今。追いつかれた落ち着いて」と助言をくれたという。以前から知る先輩ランナーだが、会話は初めてで驚いたという。そこから、ペースを上げて独走状態を維持できたため「とてもいいアドバイスになった」と感謝した。

 ゴール直後は応援席の知人らから声援とねぎらいの言葉を受け、笑顔で返した。競技人生の中で目標としていた県記録更新に続き、フルマラソンを制したことで良い締めくくりとなった。「記録が伸び悩んできつい時もあったけど、充実した楽しい競技人生でした。沖縄から全国で通用する選手が出るように、機会があればいつか指導もしてみたい」と、満足げに語った。

(嘉陽拓也)