首里城公園内の「留魂壕」を玉城知事が視察 保存公開要望受け


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留魂壕の入り口付近で説明を受ける玉城デニー知事=17日午後、那覇市首里当蔵町(喜瀬守昭撮影)

 玉城デニー知事は17日、那覇市首里当蔵町の首里城公園内にある沖縄戦当時に掘られた「留魂壕(りゅうこんごう)」を視察した。玉城知事は14日には同敷地内にある日本軍第32軍司令部壕の第5坑口を視察。二つの壕の保存・公開を求める声が高まっているのを受け、県の対応を模索する意向を示した。

 留魂壕は戦時下の1944年10月に起きた米軍による大空襲「10・10空襲」後に造られた。沖縄師範学校男子部の生徒や職員ら500人余が避難し、壕の一部では当時の新聞「沖縄新報」の発行が行われていた。玉城知事は当時の壕の様子を再現した動画をスマートフォンで視聴したり、県職員の説明を受けたりしながら約10分間、視察した。

 動画は県が作成し、QRコードを読み取って視聴できるようになっている。玉城知事は、こうした仕組みやVR(仮想現実)の技術活用の可能性に触れ、「より実現性があるものにしていくためにどうすればいいかを話し合い、検討したい」と話した。