旅立ちと始まり新たなHYの幕開け 20周年ツアーファイナル


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
(左から)仲宗根泉(キーボード・ボーカル)、新里英之(ボーカル・ギター)、名嘉俊(ドラム)、許田信介(ベース)

 今年9月に結成20周年を迎えるうるま市出身のバンドHYの全国ツアー「HY 20th Anniversary RAINBOW TOUR 2019―2020」の最終公演が9日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟で行われた。アンコールを含む20曲をエネルギッシュに届け、これまで活動を支えてきたファンへ感謝の気持ちとHYの新たなスタートを誓った。

 昨年10月から全国23都市で26公演にわたって開催されたツアーのファイナル公演は、約1年ぶりの沖縄ワンマンとなった。幕開けは最新アルバム「RAINBOW」の収録曲「大好きだもの」で盛り上げた。4曲目の「突然」を歌い終え新里英之(ボーカル・ギター)は「みんなのことが大好き!」とファンへの愛を伝えた。

 新里はアンコールで「みんながいてくれたからここまで来ることができた。失敗から悔しさや悲しみが生まれることもあったが、そこから、人の温かさを感じることができた」と振り返った。「AM11:00」とライブのみで演奏される「フェイバリットソング」を歌い、新里や仲宗根泉(キーボード・ボーカル)が客席に降り、会場を回ってファンと握手やハイタッチをして距離を縮めた。最後に「旅立ち」を披露し、新里は「これからも、ずっとHYとして歩んでいく。必ずまた会おう」と約束した。

 ライブでおなじみの仲宗根の脚本と演出による「イーズーコーナー」は仲宗根、新里と名嘉俊(ドラム・ボーカル)、許田信介(ベース)のメンバー4人によるコミカルな演技で笑いを誘った。代表曲「366日」や、終盤の「隆福丸」「PARTY」「ホワイトビーチ」「no rain no rainbow」は会場との一体感を高め、HYのメンバー一人一人の個性と存在感、パフォーマンスで会場の空気を圧倒した。
 (田中芳)