沖縄の砂糖・塩の輸出が過去最高に 地区税関統計 量、額ともに大幅増


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 県産の砂糖と塩の2019年の輸出量・額が伸びている。沖縄地区税関の統計では、砂糖の輸出量は前年比3・9倍の170トン、金額は同2・6倍の8100万円で過去最高となった。輸出金額の全国シェアも前年の9・7%から22・5%と大幅に増えた。塩の輸出量は同15・7%増の118トン、金額は同25・6%増の2700万円で、同じく過去最高だった。

 砂糖は10年前の09年と比較すると数量で42・5倍、金額で19・1倍と爆発的な増加となった。輸出国の構成比は韓国が36・4%、中国が25・6%、香港が20・7%、台湾が16・9%。統計分類上は「黒糖」の項目がなく、上白糖やグラニュー糖を含むが、実質上ほぼ黒糖という。

 菓子製造業者など数社が海外の見本市に出展しており、営業活動の成果が輸出量増加につながったという。アジアからの観光客が増加し、県産品の良さが認知されたことも好影響を与えたとみられる。

 塩は10年前の09年比で数量が11・8倍、金額が6・3倍になった。輸出先の構成比は台湾51・1%、香港40・1%、中国7・1%、オランダ1・7%。沖縄は海がきれいなため、海外では県産の塩に対するイメージが良いという。

 同税関は「業界関係者が海外での営業活動や各種商談会への参加を強化し、現地の要望やニーズを踏まえた商品開発を行っている。今後も堅調な推移が見込まれる」と分析した。