決定機は何度もあったが… 黒星スタートになったFC琉球の試合を振り返る


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千葉―琉球 前半、コーナーキックからチャンスをつくる琉球の風間宏希(中央)、池田廉(右)ら=23日、千葉市のフクダ電子アリーナ

 サッカー明治安田J2の第1節、FC琉球は23日、千葉市のフクダ電子アリーナでジェフユナイテッド千葉と対戦し、0―1で惜敗した。2季目のJ2は黒星スタートとなった。次戦は29日午後3時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでファジアーノ岡山とホーム開幕戦を行う。

 再三にわたって攻撃を仕掛けたが、無情にも試合終了のホイッスルが鳴り響いた。シュートは17本、ポストやバーをかすめるような決定機は何度もつくった。だがゴールは遠かった。上里一将主将は「結果が全て」と言葉少なだった。

 開幕前にけがが続き、先発11人中8人が新加入選手だった。ボランチは2季目の上里、風間宏希が務め、攻守の要となる。ハーフウエーラインで相手ボールを奪い、何度もゴールに迫った。

 堅いブロック守備を敷かれた。右はタヴァレス、左は沼田圭悟のサイド攻撃、河合秀人もドリブル突破でチャンスをつくる。後半は上原慎也を加えて前線に高さを出し、中盤は小野伸二を投入して変化を付けた。攻撃のバリエーションは増えたが決定打には至らず、「(序盤の失点が)最後は重くのしかかった」(樋口靖洋監督)。

 指揮官は「崩し切れるアイデアがほしい。勇気を持ってやりたい」と力を込めた。小野は「みんなで良い準備をしてきたのは変わりない。ここまでやってきたことを次の試合でも出したい」と闘志を燃やした。不完全燃焼となった今節の鬱憤(うっぷん)を、29日のホーム開幕戦で晴らす。
 (喜屋武研伍)


(1)フクアリ
千葉(1勝)(3)
 1―0(1―0,0―0)
琉球(1敗)(0)

▽得点者 【千】 米倉(1)
▽観客 9701人

 【評】千葉は立ち上がりで不安定な琉球の守備を突き先制。その後は琉球がほとんどの時間でボールを保持し、攻め入るが千葉の強固なブロック守備を崩せない。前線に上原慎也、中盤に小野伸二らを加え、攻撃に厚みを持たせたが、1点が遠かった。

非常に悔しい

 樋口靖洋監督(琉球)の話 守備的なサッカーをする相手に、アクションを起こすんだと選手に言っていた。相手守備をどう崩すか想定してやってきただけに、非常に悔しい。だが常に主導権を持ちながらプレーはできていた。さらに磨き上げ、29日のホーム戦に臨みたい。