仲西、35年ぶりV 海銀杯中学軟式野球 安岡に3-2


社会
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仲西―安岡 4回1死、右翼スタンドにソロ本塁打を放ち、チームメートの祝福を受ける仲西の翁長良汐朗(中央)=1日、南城市営新開球場(ジャン松元撮影)

 中学軟式野球の第27回沖縄海邦銀行杯争奪大会(県野球連盟、琉球新報共催)・第60回県中学校春季大会・第37回全日本少年大会県予選大会の最終日は1日、南城市営新開球場で行われ、決勝で仲西が3―2で安岡を下し、35年ぶり3度目の優勝を果たした。優勝の仲西は8月に神奈川県で開催される、全国大会に県代表として派遣される。

4番翁長がチームけん引

 35年ぶり3度目の頂点に立った仲西。最終回を3人できっちり抑えきると、ナインたちはマウンドに集まり「よっしゃ!」と歓喜の声を上げ、新体制で初の優勝を喜んだ。

 4番・翁長良汐朗が特大のソロ本塁打を含む3打数2安打でチームの優勝をけん引した。打線の主軸は「(大会前は)ボールをとらえきれなかったので、スイングを調整してきた」と、その成果を打席で発揮した。

 まずは1打席目。中堅への安打を決めて手応えをつかむ。四回裏の2打席目は内角直球を右翼の外野スタンドへ運び、勝ち越し点を獲得。同回表の守備でミスをしてしまっただけに「めっちゃうれしかった」と、名誉挽回の一発を決め、ホームベースを力強く踏みしめた。ナインの士気も高まり単打と死球などで2死一、三塁でチャンスをつなぐと、8番・宮城京生が左翼への適時打で3点目を入れ相手を突き放した。

 四回から登板したエース名嘉紀明は「みんなの優勝したい思いが伝わり七回は全部直球で勝負した」と1失点で踏みとどまる。最終の七回、名嘉が一球ごとに雄たけびを上げる投球で三者凡退に抑えきると、ナインたちは自然とマウンドに駆け寄り、円陣を組んでその喜びを分かち合った。

 宮良淳監督も「苦しい時期もたくさんあった分、本当にうれしい」と、興奮冷めやらぬ選手から胴上げされると、感涙と満面の笑みで宙を舞っていた。 (上江洲真梨子)

優勝し、全国大会の切符を手にした仲西
準優勝の安岡

▽準決勝
安岡
0002001|3
2000000|2
本部
 (安)金城―大城
 (本)小濱、大城、島袋―仲地
▽二塁打 嘉手苅(本)、与那嶺、下地(以上安)

石嶺
0000000 |0
000010×|1
仲西
 (石)赤崎―外間
 (仲)依田、名嘉―名嘉、當山
▽二塁打 當山(仲)

▽決勝
安岡
0001010 |2
010200×|3
仲西
 (安)佐久眞、下地―大城
 (仲)依田、翁長、名嘉―名嘉、當山
▽本塁打 翁長(仲)
▽三塁打 下地(安)

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力を付け戻ってくる

 準優勝した安岡の金城颯弥主将 優勝しか目指していなかったので、悔しい。来年の大会は、絶対に優勝したい。そのためにも、中学最後の県中学総体では優勝して、力を付けて戻ってきたい。