子ども同士の距離を1メートル空ける… 学童保育現場、国からの相次ぐ通達に困惑 職員「無理」「ずさん」


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弁当を持参して昼食をとるひまわり児童クラブの子どもたち=3日、那覇市安謝

 臨時休校に伴い、開所を要請された放課後児童クラブ(学童保育)では、次々と通知が出されることに「困った」との声が上がっている。国は2日付で子ども同士の距離を1メートル以上空けることを推奨した。しかし、学童保育関係者は「無理だ」と口をそろえる。国が負担する経費についても不十分との指摘が出ている。

 宜野湾市内にある児童クラブには3日、本年度最後の登校を終えた児童が多くの荷物を抱えながら集まった。児童は肩を寄せ合い習字の練習に励んでいた。女性職員は「国は『小学校は子どもの安全のために休校』と言うが、保育園や学童の子どもたちは無視されている」と不信感をあらわにする。国は児童クラブに対し1日当たり1万200円の経費を負担するが、職員は「それでも赤字だ。やり方がずさんだ」と指摘した。

 那覇市では3日から休校が始まった。市内のひまわり学童に通う佐久本結菜さん(安謝小2年)も「1メートルは長い!」とびっくり。渡久地煌葵(ひまり)さん(同)は「もっと学校で勉強したい。みんなに会いたい」と話した。