地域の愛情詰まったお弁当届けます 臨時休校中、支援が必要な子どもたちに


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
愛情込めて弁当作りに励むスタッフ=5日、八重瀬町社会福祉協議会

 【八重瀬】子どもたちに愛情たっぷり弁当を―。八重瀬町社会福祉協議会は小中学校の臨時休校中、保護者の体調不良など家庭の事情で支援が必要な子どもたちに、給食に代わる手作り弁当を無償で届けている。町内で臨時休校が始まった2日から水曜を除く平日、小中学生約20人に見守りも兼ねて弁当を配達する。食材は地域住民や企業からの提供で、みんなの思いが詰まった弁当だ。

地域住民らから提供された新鮮な野菜や卵を使った弁当

 町社協は町教育委員会などからの情報提供を受け、県子どもの貧困緊急対策事業の一環として支援を必要とする世帯の子どもたちの居場所づくりをしている。支援会議がある水曜を除く平日、社協で夕食を提供。夏休みなど長期休暇は昼食を提供することから今回の臨時休校も昼食にし、配食する。

 住民や企業から提供された新鮮な野菜や卵などの食材を中心に調理している。5日は新ジャガイモのコロッケやチンジャオロースなどの弁当を16食作り、届けた。調理担当の宮城美智枝さん(56)は「生産者の思いを大切にし、もらった野菜を無駄にしないメニューを考えている。野菜が苦手な子どもも食べやすいように工夫している」と、コロッケにタマネギをたっぷり入れた。

 弁当を届けながら子どもたちの様子も確認している町社協子どもの居場所作り事業支援員の金城和美さん(54)は「保護者や子どもたちからとても喜ばれている。みんなの思いがこもった弁当で、子どもたちに思いやりの気持ちや愛情も届けたい」と話す。町社協は状況を見ながら春休みも弁当を届ける予定で、子どもたちに寄り添い続ける。(豊浜由紀子)