輸入差し止め32%減255件 偽ブランド品多く、9割が中国から 沖縄関税


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輸入差し止めとなった偽ブランド品やキャラクターグッズなど(沖縄地区税関提供)

 沖縄地区税関は8日までに、2019年の県内における偽ブランド品等の知的財産侵害物品輸入差し止め件数は前年比約32・9%減の255件、輸入差し止め品は前年比約48%減の1997点だったと発表した。仕出し地域別では全体の約9割を中国が占め、10年の統計公表を開始以来、輸入差し止め件数、品数ともに最多となっている。

 19年に沖縄地区税関が輸入差し止めした255件のうち、252件が郵便物での輸入だった。差し止め品数は偽ブランド品などの商標権侵害物品が1605点、偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が392点。品目では衣類が最多で、次いでスニーカーなどの靴類や玩具類となり、3品目で全体の半数を占める。

 また、東京五輪関連品では、ロゴマークが入ったピンバッジ10点が輸入を差し止められた。

 全国の輸入差し止め件数は前年比で約8%減少したが、輸入差し止め品は約10%増となり、7年ぶりに100万点を超えた。財務省関税局によると、東京五輪に関連した記念メダルなどの侵害物品が増加しているという。

 沖縄地区税関によると、イーコマース(電子商取引)などにより国際的に物流が変化している。輸入の小口化が進み、国外から直接沖縄に輸入するケースは減少傾向だという。