「4人で続ける決意できた」 HY、20周年ツアー終える 次の20年へ弾みに


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ツアーを終えて「4人でやっていく」ことを決意したHYの(左から)名嘉俊、仲宗根泉、新里英之、許田信介=北谷町内

 今年結成20周年を迎えたうるま市出身のバンド、HYは2月9日、全国ツアー26公演のファイナルを飾る「HY 20th Anniversary RAINBOW TOUR 2019―2020」の沖縄公演を終えた。メンバーはこのツアーによって、「改めて4人で続ける決意ができた」と語っている。

 20年の節目で開かれたツアー。仲宗根泉(キーボード・ボーカル)は「やりきったという感じで胸がいっぱい」と笑顔で語る。「沖縄での公演は家族や友人がいるから、いつも緊張よりも楽しみの方が大きい。ファンのみんながライブで笑ったり、感動したりしてくれたので大成功だった」

 今回は全国ツアー以外に南米のブラジルやペルーにも足を運び、県系人との交流を深めながらライブを繰り広げた。許田信介(ベース)は「ブラジルやペルーでは多くの人が歓迎してくれて、ライブも盛り上げてくれた」と話す。「次はハワイやボリビア、アルゼンチンのウチナーンチュにも会いに行きたい」

 昨年ギターの宮里悠平が脱退し、初の4人でのライブに挑んだ。名嘉俊(ドラム)は「ファンの皆さんにはたくさんの心配をかけたが、このツアーによって4人が心を一つにして頑張れる気持ちにつながった」と話す。「リスタート(再出発)というよりコンティニュー(継続)の気持ちで、次の20年に向かって弾みを付けたい」と意気込んだ。

 ツアーでは沖縄公演だけで歌われる「旅立ち」という曲がある。ソロでギターをかき鳴らす場面があり、これまでは宮里が担当していた。今回そのパートを初めて新里英之(ギター・ボーカル)が務め、ライブでは力を込めてゆっくりとギターを鳴らしていた。「あのギターソロは自分がはじこうと思った。悠平が抜けて、ずっと穴が開いたような気持ちだったが、ラストの『旅立ち』は『4人でやっていくんだな』という決意ができた」
 (金城実倫)