沖縄県、イベントを16日以降は実施 新型コロナ感染策条件に方針転換 経済活動低下で決断


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 玉城デニー知事は13日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に伴い、県主催のイベントや会議などを原則中止、延期とする方針を一部見直し、16日以降、必要な対策を十分に講じることを条件に開催すると発表した。高齢者や基礎疾患を有するなど、感染すると重症化するリスクが高い人が参加するイベントなどは引き続き開催を中止、延期する。また、緊急対策として2019年度、20年度に計100億円規模の補正予算を計上することも明らかにした。

 新型コロナウイルス感染症の患者数が全国的に増加傾向にあるが、県内では2月20日以降、新たな患者が確認されていないことや、県内の経済活動が急激に低下していることなどを考慮した。県内市町村には13日付で通知し、民間事業者にも県の方針に沿った対応への協力を呼び掛ける。

 16日以降のイベントについては(1)密閉空間で換気が悪い(2)近距離での会話や発声がある(3)手の届く距離に多くの人がいる―といった状況にならないよう留意し、同一空間での滞在時間を可能な限り短くする。参加者への手洗いの推奨、アルコール消毒薬の設置、換気への配慮、風邪症状のある人に参加しないよう依頼するなど、防疫対策を徹底する。

 県内で新たな感染者が確認された場合には、再度、イベントの中止、延期の措置を講じるとしている。

 新型コロナウイルス感染症に対する緊急対策として、県は19年度は個人向け緊急小口資金貸付などに2億円規模、20年度は県中小企業セーフティネット資金による金融支援、感染症対策のためのマスク・消毒液の確保、学校給食用牛乳の活用などに100億円規模の補正予算を18日に県議会に追加提案する。