【中城】日本ユネスコ協会連盟は、プロジェクト未来遺産2019の登録証伝達式を2月17日、中城村の吉の浦会館で開いた。同村の南上原組踊保存会(仲座包子会長)による創作組踊「糸蒲の縁」で子どもたちを育て新たな文化をつなぐ活動に、登録証が伝達された。関係者らが100人以上集まって登録を祝った。
未来遺産登録は、100年後の子どもたちに地域の文化などを伝えていく目的で実施されている。伝達した同連盟未来遺産委員会委員の西山厚帝塚山大学客員教授は「南上原の取り組みは100年後も伝えることができるものだ」と評価した。選考した三つの取り組み中、トップ当選だったことも明かした。
仲座会長は「地域の文化を絶やすことなく、保存・継承・発展に努める」とあいさつした。式では子ども組踊塾の塾生らが琉球舞踊を披露。最後は塾生と来場者らがカチャーシーを舞い、会場が一体となった。
創作組踊の企画立案をするなどきっかけを作った南上原の中村美津江さん(67)は「感無量で、この上ない喜びです。子どもたちが歴史を理解し、後世に伝えていくのは大事なこと。指導した先生の力に感謝します」と述べた。
小4から組踊に参加し、式で「上り口説」を演じた志良堂結さん(13)=琉大付属中1年=は「仲間と一緒にここまで来れてうれしい。今後はコンクールで賞を取れるよう頑張りたい」と意気込んだ。