コロナに負けず街中を元気に マラソン愛好家ら仮装で快走 予定されていたトリムマラソン中止で企画


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走って街中を元気にしようと、仮装姿で糸満市内を走ったマラソン愛好家ら=15日、豊見城市の瀬長島

 走って街中を元気にしたい―。新型コロナウイルスの感染拡大で各イベントが中止となる中、沖縄県内のマラソン愛好家らが15日、仮装をして糸満市内を走る「勝手に糸満ハーフマラソン」を開催した。この日は「いとまん平和トリムマラソン」が予定されていた日。走りたくてうずうずしていたというランナー13人は豊見城市の瀬長島を発着点に、21キロ超の“特設コース”を楽しんで走り切った。

 イベントを主催したのは、各地のマラソン大会に泡盛瓶のコスチュームを着けて参加し「あわもり君」として知られる鈴木一人さん(44)=那覇市。昨年の第1回いとまん平和トリムマラソンで、パフォーマンス賞(個人)に輝き、今大会も楽しみにしていたという。

 だが大会が中止になったため、マラソン大会などで知り合った愛好家らに声を掛け、糸満市内などの歩道を走ることに決めた。

 15日は青空が広がる中で瀬長島から糸満漁港、糸満ロータリーなどを回り、市内各所を走った。参加者らは「あわもり君」のほか、忍者やキャラクターなどさまざま。

 目を引くランナーの集団に、沿道からも「頑張れ」と声が飛んでいた。ゴール後、鈴木さんは「元々はトリムマラソンがあった日なので、糸満を盛り上げようと企画した。自分たちも走って楽しかったし、少しでも街が元気になってほしい」と語った。

 参加したのは職業も居住地も違う20~40代のマラソン愛好家ら。会社員の與儀佐希子さん(26)=浦添市=は「中止は仕方がないことだと思いつつ、楽しさを見つけようと思って参加した。気持ちの良い気温で、走りやすかった」と語った。
 (池田哲平)