【糸満】千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=の虐待死事件を受け、一家が以前暮らしていた糸満市の対応を検証している市要保護児童対策地域協議会(要対協)はこのほど、切れ目のない支援の在り方など再発防止のための7項目の提言を加えた報告書をまとめた。元中央児童相談所所長で要対協代表者会議の島袋裕美会長が23日、上原昭市長に報告書を手渡した。市は、25日に市議会の総務委員会と民生委員会の連合審査会で報告後、市ホームページで公表する。
報告は非公開で、最後に写真撮影が行われた。
島袋会長は「各機関が全て子どもの支援としてつながっているという視点で、切れ目のない形でやってほしい」と語り、組織的・横断的な連携や会議記録を残す重要性、教育委員会へのスクールロイヤー配置の必要性などを指摘した。
上原市長は「指摘を真摯(しんし)に受け止めて体制の強化に努め、今後の対応策に取り組みたい。二度とこのような事例が起こらないように努めていきたい」と語った。
心愛さん一家は2017年夏まで糸満市で暮らした。要対協は19年2月から20年3月まで代表者会議5回、実務者会議を6回開催し、市や学校などの対応を検証してきた。19年8月、市に中間報告をした。