母国開催の東京五輪が新型コロナウィルスによって延期が決まっても、空手男子形の代表が確定していた喜友名諒(劉衛流龍鳳会)は泰然自若とした態度で、いつ開催であっても「優勝する準備はできている」と淡々と語った。
世界中で感染拡大するにつれて東京五輪の開催の是非が注目されていたが、この段階での延期判断に「2020年を目標にしていたので残念。だがコロナウイルスが広がらないために安全を守ることが第一なので、延期は正しい判断だと思う」と語った。
国際大会で常勝し続ける喜友名のコンディションは万全で、会見前には気合に満ちた中段突き3発と、劉衛流のアーナンなどを披露。力みなぎる演武で「優勝できる」という気持ちを体現してみせた。
延期も前向きに捉えている。師匠の佐久本嗣男会長の練習を続けることで「本番では全てを出すことができれば」とぶれることはない。さらに、「稽古するほど技術はついてくる。基礎体力、筋力もどんどん増えてきているので、基礎も技術も今年8月にやるより来年はさらにレベルアップしていると思う」と胸を張った。
劉衛流の佐久本会長は、沖縄を発祥の地とする空手が、東京五輪で正式採用された重要性に何度も触れつつ、「五輪は最高のパフォーマンスをするステージ。最高の演技を見てもらいたいので1年程度の遅れは致し方ない」と話した。