沖縄で28日に4人の感染を確認 30代女性は初の2次感染 帰国20代女性、米兵も 新型コロナ 


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危機管理対策本部会議を終え、報道陣へ状況を説明する(左から)県の糸数公保健衛生統括監、砂川靖保健医療部長ら=28日、県庁

 沖縄県は28日、那覇市に住む30代女性、20代女性の2人が新型コロナウイルスに感染していることが判明したと発表した。一方、米空軍嘉手納基地は同日、同基地所属の米兵2人が海外渡航後に感染したと公表、県在住の2人と合わせると同日中に4人の感染が新たに判明した。県内で1日に複数の感染者が確認されたのは初めて。県によると、30代女性は26日に感染が確認された30代男性の濃厚接触者で、男性から2次感染したとみられる。県内で2次感染が明らかとなった初の例となる。20代女性は大学生で、留学先の米ニューヨークで感染した「移入例」とみられている。

 感染が明らかとなった女性2人は県内感染の7例目と8例目となる。沖縄関係で確認された感染者は空港検疫で判明した10代女性を含め計9人となった。

 県は28日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き対応を協議した。玉城デニー知事は「(感染者の)濃厚接触者の健康観察を行い、感染拡大防止に努めるとともに、クラスターと呼ばれる集団感染の発生につながらないよう感染経路の特定等の調査を行う」と述べた。県は4月以降、民間の検査機関と契約し、検査体制を拡充する。県によると、感染が明らかとなった2人は現在、感染症指定医療機関に入院している。

 30代女性は26日夜から発熱し、27日に感染症指定医療機関を受診、検査で陽性が判明した。渡航歴がないことから、感染者から罹患(りかん)した2次感染とみられる。

 20代女性は23日に滞在先のニューヨークから帰国し、那覇空港に到着した。24日から頭痛、25日から微熱の症状が出たため、那覇市保健所に相談。26日に帰国者・接触者外来を受診し、PCR検査の結果、陽性が確認された。

 一方、スペインに渡航し、空港検疫で感染が明らかとなった後、県内の感染症指定医療機関に入院していた10代女性は26日に退院した。また県は、26日に感染が明らかとなった30代男性の濃厚接触者は現時点で9人いることを明らかにした。