景気「後退の動き」 おきぎん経研2月


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 おきぎん経済研究所(東川平信雄社長)は30日、2月の県内景況を発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で観光関連が全体的に厳しい状況にあり、個人消費でも一部に弱さが出ているとして「急速な下向き圧力により、後退の動きがみられる」と景気判断を引き下げた。下方修正は3カ月連続。景況を5段階で表すカトレア景況図も「やや良い」から「ふつう」に2カ月連続で引き下げた。

 【個人消費】スーパー売上高は既存店ベースで前年同月比2・8%増、全店ベースで4・5%増。衣料品は減少したが、ウエートの高い食料品が家庭で料理をする機会が増加したことで全般的に伸びた。新車販売台数は同0・5%減の4435台。レンタカーは新型コロナの影響前に発注していた分もあり増加した。

 【建設】公共工事請負金額は同47・5%減の146億100万円。国発注工事が減少した。生コン出荷量は民間工事向けで前年の反動減が生じ同1・7%減だった。セメント出荷量は同0・2%減。

 【観光】ホテル稼働率は軒並み前年同月比で10ポイント以上低下した。スポーツキャンプ需要は一定取り込めたが、国内客のキャンセルも多く出たことが響いた。うるう年で1日多かったにもかかわらず、宿泊収入は同19・3%減となった。