第二尚氏の歴代王を供養 首里の玉陵で御清明


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玉陵の御清明で合掌する尚猛さん(中央)ら=29日午後、那覇市首里金城町

 琉球王国第二尚氏の歴代国王が葬られている那覇市首里金城町の玉陵(たまうどぅん)で29日、御清明(うしーみー)が執り行われた。第二尚氏直系24代当主の尚猛さん(36)が昨年に引き続き二度目の祭主を務め、歴代の王を供養した。

 この日は、鶏や豚、餅、まんじゅうなどが供えられた祭壇の前に、尚家や金武御殿の関係者らが整列。正座・合掌・叩頭・起立を繰り返す「四拝礼」を行った。観光客らも真剣な表情で見入っていた。

 玉陵の御清明は廃藩置県後、第8代尚豊王の父尚久王を始祖とする金武御殿門中会が担い続けてきたが、沖縄戦時は実施できなかった。尚さんは昨年10月に焼失した首里城に触れ「今後も御清明を続けていきたい」と語った。

 御清明を手伝った地元首里赤平町の赤平青年会代表、伊豆見元希さん(19)は「沖縄、首里で生まれ育った人間として儀式に参加でき感動した」と話した。