伊織さん高校不合格で新制度、GW設置へ 沖縄県教委 具体策を検討


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 知的障がいのある仲村伊織さんが県立高校入試で3度目の不合格となった件で、は4月1日、新たな制度設計に向け検討する作業部会(、WG)を設置する。メンバーは3人で、障がいのある子もない子も共に学ぶ仕組みづくりに向けて具体的な検討に入る。

 伊織さんの家族や支援者らが30日、伊織さんが定員内不合格になった理由説明を求めた話し合いで、県教委の担当者が明らかにした。伊織さんも同席した。WGは今後、家族らと意見交換を重ね、具体的な方策を検討する。初回は4月9日の予定。

 伊織さんの不合格の理由について県教委の担当者は「各学校の判断なので把握していない」とした。伊織さんの父晃さんは情報公開請求で学校側の説明を求め、回答を得た上で改めて学校長と面談する考え。

 話し合いで晃さんは伊織さんが今後も高校入学を目指す意志を示していることを説明。県教委の担当者が制度設計に向け、家族と具体的な意見交換を進めたいと提案し、後半は報道陣に非公開で行われた。WGは平敷昭人教育長が視察した重度知的障がいのある生徒を受け入れている大阪府の普通高校の事例なども参考にさまざまな可能性を探る。

 終了後、晃さんは「WGが設置され具体的な検討が進められることは評価したい」と話した。