「民謡で今日拝なびら」八木政男さん89歳の卒業 うちなーぐちで発信57年「ぐぶりーさびら」


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最後の出演で、番組パーソナリティーに囲まれて「入りく枕」を歌う八木政男さん(右端)=3月31日、那覇市の琉球放送

 RBCiラジオの長寿番組「民謡で今日(ちゅー)拝(うが)なびら」で57年間パーソナリティーを務めた沖縄芝居役者の八木政男さん(89)が、31日の放送を最後に番組を引退した。八木さんは番組終了後に「皆さんのおかげでいろいろと勉強させていただいた。これからも先輩から習ったうちなーぐちを後輩に伝えていきたい」とスタッフやリスナーに感謝した。

 終盤には八木さんと長年、同番組のパーソナリティーを務めた上原直彦さんがサプライズ出演した。他の曜日の進行役と共にしまくとぅばと沖縄の歌の魅力を県民に発信し続けた八木さんをたたえた。後任となる前川守賢さんの演奏に乗せて八木さんが「入りく枕」を歌うとスタジオが一体となってはやしを返し、盛り上げた。

 最後は「芝居の道」(歌と口上・八木さん)を流しながら、八木さんの「ぐぶりーさびら(失礼いたします)」のあいさつで終幕した。八木さんは目頭を拭うスタッフ一人一人と握手を交わし、謝意を伝えた。