全琉アマゴルフ 連覇の新城、窮地のミラクル「流れが来た」


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 第58回全琉アマチュアゴルフ選手権大会(主催・県ゴルフ協会、琉球新報社)最終日は2日、中城村のオーシャンキャッスルカントリークラブで各部門(いずれもパー72)の決勝が行われ、一般の部(6571ヤード)は、昨年初優勝した新城ディラン唯人が73でまとめ、通算8オーバーで2連覇した。22歳以下の女子Aの部(6047ヤード)は予選3位だった島袋ひのが我慢のゴルフで通算5オーバーで初優勝した。50歳以上のシニアの部(6571ヤード)は比嘉淳二がプレーオフを制し、逆転で初優勝した。60歳以上のミッドシニアの部(6047ヤード)は下里文彦が逆転で初の頂点に立った。女子Bの部(5397ヤード)は金城円が初の優勝を決めた。

一般の部 13番 約8メートルのバーディーパットを沈める新城ディラン唯人=2日、中城村のオーシャンキャッスルCC(大城直也撮影)

 一般の部の新城ディラン唯人(宜野座高3年)が1メートル弱のウイニングパットに向き合った。胸を2度たたいて軽く深呼吸。「この距離は決めないとな」と危なげなくパーで締めて2連覇を決めた。首位スタートだったがすぐに追い付かれた。粘り強く混戦を勝ち抜き「うれしい。本当にうれしい」と喜びをかみしめた。

 出だしの1番でボギー、2番はOBでダブルボギーをたたき、リードがなくなった。さらに4番のアプローチをグリーン下のバンカーに入れ、窮地に立たされる。しかし、リカバリーは弧を描いて8メートル先でカップイン。ミラクルバーディーは冬にバンカーショットを何度も練習してきた成果で、「流れがきた」と思わず右手を挙げて喜んだ。

 11番の3メートルのバーディーパットは、首位タイで並んでいた同組の仲里健人が直前にボギーをたたいており、差をつける大事な場面だった。前の10番でパターのスイングを修正して手応えを得ていた。「入ると分かっていた」と思った通りに沈めて勝利を引き寄せると、13番でも8メートルのバーディーパットを決めて、仲里を引き離した。

 勝利を確信していた18番では「リスクは取らない」とアイアンで刻み、パーで抑える手堅さも見せた。全国での最高成績は昨年の全日本ジュニア36位。全国につながる西日本大会の